普段、当然のように捨てている『玉ねぎの皮』
実はこの『玉ねぎの皮』にも栄養成分が豊富だって知っていますか?
なんと『認知症予防にも役立つ』との情報も!
今回は、『玉ねぎの皮』の栄養成分について紹介します。
玉ねぎの皮の栄養成分『ケルセチン』
玉ねぎの外側の茶色い皮
調理する際、当然のように捨てていませんか?
実はこの茶色い皮には
『ケルセチン』
という栄養成分が豊富に含まれています。
この『ケルセチン』には驚きの健康効果があるのです。
ちなみに、普段食べている玉ねぎの白い部分にもケルセチンは含まれています。
しかし、皮の部分は含有量が全然違います。
玉ねぎの茶色い皮には、白い部分の約30倍もの『ケルセチン』が含まれているのです。
桁違いの含有量です。
黙って捨ててしまうのはもったいない!
『ケルセチン』の驚きの効果
玉ねぎの茶色い皮に豊富に含まれる『ケルセチン』
この『ケルセチン』には
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- 生活習慣病(動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞)予防
- デトックス効果
- アレルギー対策(花粉症抑制) など
こんなにたくさんもの良い効果が期待できます。
さらに、最近の研究により
- 認知症予防
の可能性が示されています。
少し長いですが、引用して紹介します。
5 たまねぎに含まれるケルセチンの認知機能改善効果
現在、65歳以上の人口の約15%は認知症を患っていると推定されており、認知症や認知機能の低下から、自立した生活が困難になり、介護が必要となるケースも多い。脂肪や糖を多く摂るような偏った食生活は肥満、糖尿病をはじめとする生活習慣病の原因となるが、このような食生活の偏りは認知症の原因にもなることが明らかになってきた。
認知機能を改善し、認知症や認知機能低下を予防する食品の役割に期待がもたれている。岐阜大学の中川らは、ケルセチンを飼料に混ぜて食べさせると、認知症であるアルツハイマー病のモデルマウスや年を取ったマウスの認知機能が改善することを明らかにし、作用機構に関する研究も進めている(注8)。そこで、プロジェクト研究では、発症早期のアルツハイマー病患者を対象としてケルセチン高含有たまねぎを摂取する介入試験を実施した。
一般的なたまねぎは黄たまねぎと呼ばれ、皮が黄色く、ケルセチンが含まれているため可食部も黄色がかっているが、ケルセチンを含まず皮も可食部も白い、白たまねぎと呼ばれるたまねぎもある。
クエルゴールドや黄たまねぎのうちケルセチン含有量が多いたまねぎと比較したところ、白たまねぎはケルセチンをほとんど含まないが他の成分は同程度に含んでいた。そこで、ケルセチン高含有たまねぎ(クエルゴールドおよび他の黄たまねぎを含む)と白たまねぎを加熱乾燥粉末とした試験食品を、間をおいてそれぞれ4週間ずつ、お湯やみそ汁などに混ぜて毎日18グラム摂取する試験を行い、ケルセチンの効果を調べることにした。
「改定長谷川式簡易知能評価」は認知症でよく用いられる検査法である。口頭で年齢を質問して回答してもらう、単語を復唱してもらう、また計算をしてもらうこと等により、認知機能を評価する。比較的軽い認知障害のある5名の患者に、ケルセチン高含有たまねぎと白たまねぎの摂取前後で認知機能検査を行って比較した結果、ケルセチン高含有たまねぎを食べた時にのみ、記憶機能のうち、単語などを思い出す想起機能の評価点数が良くなることが明らかになり、ケルセチン高含有たまねぎが想起機能を改善する可能性が示された(図3)。
玉ねぎの皮の調理法
いろいろな健康効果が期待できる『玉ねぎの皮』
しかし、そのままでは苦くて食べられたものではありません。
では、どのように調理するのが良いのか?
おすすめの調理法を紹介します。
おすすめの料理法はズバリ
『玉ねぎの皮茶』
苦みを生かしたオススメの調理法です。
【簡単な作り方】
- 玉ねぎの皮を良く洗う
- 天日で2日から1週間程度乾燥させる
- 乾燥させた皮をお湯で煮出す
- 完成!
お湯で煮出すほかに、ミキサーで粉末状にして飲むとさらに効率よく栄養成分を摂取できます!
玉ねぎの皮の栄養成分まとめ
普段捨ててしまっている『玉ねぎの皮』について紹介しました。
玉ねぎの皮には、認知機能改善効果があると言われている「ケルセチン」という成分がたくさん含まれています。
実にも含まれていますが、周りの茶色い薄皮のほうが豊富です。
その量、およそ白い実の30倍
白い実に負けず劣らず、玉ねぎの皮にも栄養が豊富に含まれています。
捨ててしまってはもったいない!
- 実も良し
- 皮も良し
玉ねぎを上手に食べて健康になりましょう!